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ネロとリフは大昔のイギリスで生まれた兄弟。
母は淫売婦で、父親は二人とも違う。誰かも分からない。
飲んだくれで阿片狂いの母親は毎日毎晩男を連れ込んでは子供たちの目の前で商売を始める様なインモラル女。
毎日、自分そっくりのリフに
「そのうち大きくなったらお前にも客をとらせてやる」
とか言う母親が、ネロは大嫌いだった。
また、いつかくる「そのうち」が、恐くて仕方なかった幼少期。
客がつかなかったり、酒が切れたりしたら、当たり前のように幼い二人へ理不尽な暴力が振るわれる。
ある日、昔の客を名乗る男の使いが、母親の元へ。
どうやら客は貴族の出だったらしく、跡取りがいると。
ネロは父親そっくりの顔だったために、一も二も無く引き取られ、「客を取らせる為に」手元に置こうとした母親からリフも、引き取られた。
心根の優しいリフが最後に告げた「さよなら」は、母親の金貨を数える声に掻き消されて届かなかった。
素性も分からぬ弟まで引き取ってくれるなんて、なんて親切な御仁だろうと思ったのも、つかの間。
父親は紳士の皮をかぶったド変態で、「兄弟纏めて愉しむ」ために、引き取ったに過ぎなかった。
実の父親からの性的虐待。
目の前が真っ暗になるようなその事実に、ネロは引き取られたその夜に、母親の住む貧民屈の奥の奥。
「アタマのおかしな女」の元を訪れる。
彼女は悪魔と契約していると、もっぱらの噂だったから。
戸を叩くネロに、女は嗤って、悪魔との契約を勧めた。
望みは唯一つ「僕の両親を殺してください」
悪魔は快諾し、変わりにネロにその魂を差し出すよう求める。
弟が助かるなら、それで自由になるのならと、ネロは悪魔と契約するが、それは永劫、地獄を様彷徨うを意味していた。
翌朝。リフを始めとする使用人たちの目の前で、ネロの父親は死んだ。
血縁でも何でもないリフは、すぐに貧民屈の母親の元に帰されたが、丁度其処には、悪魔が母親の魂を喰いに訪れているところだった。
戯れに悪魔の口から、ネロが悪魔と契約したことを知らされたリフ。
兄の魂はもう、悪魔の手の中に奪い去られていて、実質、現実世界では死んでいた。
どうにかして救わなければと、いつも自分達に親切にしてくれていた、教会の牧師の元へ駆ける。
そこでリフは、自分達の余命を捧げ、永劫神の御元に仕えることを条件に、兄を悪魔の手から救い出すことに成功する。
ネロは死神として人々に死を与える役を。
リフは、神の御許に連れてこれらた魂たちをそれぞれの世界に導く役を、任される。
ネロがサーザという母親がつけた名を捨てたのは此の時。
彼は母を、父を、心底嫌悪し憎んでいた。
そんなある日、ネロは、神の定めた運命に従い、どんな理不尽な現実であろうと、その者に死を与えなければならないと言う死神の役目に耐え切れず、ある日死神として与えられていた力を用い、神の意思に背き、運命よりも長い命を、人に与えてしまう。
ただでさえ、悪魔と契約し、両親を殺している罪を持つネロは、その場で魂ごと消滅させれられてもおかしくはなかったが、リフの助命嘆願により、免れる。
しかし、リフともども、自分達にとって最も厭な記憶である子供の時の姿にされてしまう。
そんなある日、上役の手違いで、ネロは寿命が訪れる前の少女の前に、降り立ってしまう。
不用意に怯えさせてしまった詫びという名目で、ネロは少女の傍で、少女を守ることにする。
実際は、死神と言う職務内容に、ほとほと嫌気がさしていただけ。
前科が前科なだけに、また不用意な行動に出ぬようにと、お目付け役としてリフも人界に派遣され、晴れて二人で生活と相成った。
なんて厨二な設定!!!(笑